※準にゃんと雄真が結ばれている、と言う設定です。  ……ぶっちゃけると、準にゃんが雄真に美味しく食べられちゃった後の話、と  お考えいただけるとなお良いかと思います。  →前スレの文章をご覧の方は、それから繋がっていると思ってください。 「…ええっ、またカウント2.9なのっ?  ねえ雄真、あのレフェリー絶対おかしいわっ!」 「分かった、分かったから落ち着け……。」 準の家、居間。 ご両親が不在なのをいい事に、俺と準は昼間からのんびりとしていた。 ……準が、ビデオテープを取り出すまでは。 「……しかし、まさか準がプロレスファンだったとは。」 「なに?あたしがプロレスを見ちゃ駄目なの?」 「いや、駄目とは言わないんだが……。」 …男が熱狂するなら分かるのだが、準だとどうしても違和感がある。 ……オトコノコ、の筈なんだけどなぁ。 「……よし、そのまま極めちゃえっ!」 俺の葛藤を他所に、準は勝手にヒートアップしていた。 がしっ。 「…へ?」 「あーもう、このヘボ。  そこは、こうやって極めるのよっ!」 ぎりぎりぎりぎり。 「いだだだだだだだっ!?」 き、極まってる!俺の右腕が見事に極まってるー!? 「…あ。ごめーん、雄真。」 ぱっ。 俺の声でようやく気がついたのか、準の手が俺の腕から離れる。 「……あ、あのなぁ。  今、滅茶苦茶痛かったぞっ!?」 「あ、あはは。……やっぱり?  ごめんね……あたし、格闘技関連を見てると、どうしても興奮しちゃって。  実際の稽古や喧嘩なら、冷静でいられるんだけど……。」 「…それはツッコミ待ちなのか、準?」 稽古はまだしも、喧嘩って……。 ……全然想像出来ない。 「………雄真のえっち。」 「は…?」 突然、真っ赤な顔で俺を見つめる準。 「…その、雄真が望むなら、今からだって……しても、いいのよ?」 「……違う!そう言う意味じゃ無いっ!  と言うか、俺はそこまでケダモノじゃないぞっ!!」 「………ホントに?」 「…た、多分。」 「ほら、やっぱり雄真はえっちで、ケダモノさんなのよねー?」 にやにやと笑いながら、俺のほっぺたを準の指が突っつく。 「う、五月蝿いっ!  ほら、試合を見とけ、試合をっ!!」 そう言って、準から少し離れる。 ……真っ赤な顔で俺を見上げる準に、少し流されかけたのは秘密だ。 「折角、雄真をたっぷりとからかえると思ったのに……。」 「日頃からからかっておいて、まだ足りないと言うのかお前は。」 「当然。  …だって、大好きな雄真といつも一緒に居たい、って思うのは当然じゃない?」 「………っ。」 「…あ、照れてる。顔真っ赤。  やーん、雄真ってば可愛いっ♪」 「いいから、試合を見てろっ!!」 ああもう、疲れる。 …でも、準とのこんな雰囲気も、大好きなんだけどな。 「…よし、足を取った!そのまま行っちゃえ!!」 再び、準がテレビの画面に釘付けになる。 俺も一緒に、試合を観戦する。 「……よく分からんが、小学校とかでよくやってた奴に似てるな。  …ああ、電気アンマか。」 その内、片方がマットを手で叩く。 どうやら、試合が終わったらしい。 「はー、やっぱり足四の字固めは基本よね。」 「…と言われても、俺はさっぱりなんだがな。」 「……雄真って、プロレス見ないの?」 「……ん、コレが多分初めて。」 「あ…。」 俺の言葉を聞いて、準が申し訳なさそうな顔をする。 「もしかして、面白くなかったんじゃ……。」 「…そうでも無かったぞ。  意外と見入ってしまったし、それに……。」 「……それに?」 「我を忘れて盛り上がる準、ってのも見れたし。  …ファンクラブとかでは見れない、プライベートな準をまた発見できたからな。」 「……馬鹿。」 頬を赤く染める準。 …可愛いなぁ。 「でも…さっきのやつって、そんなに痛いのか?」 「さっきって……ああ、足四の字固め?」 「俺には、電気アンマに似たようなもの、って認識なんだけどな。」 「……ふーん。」 きゅぴーん。 準の瞳が、怪しく光る。 「じゃあ、実際に体験すれば早いわね、雄真♪」 「何っ!?」 がしっ。 いつの間にか、準の足が俺の足を捕らえていた。 そして。 「コレが、足四の字固め。」 ぎりぎりぎりぎり。 「いたたたたっ!?痛い、痛いって準!?」 「ほら、電気アンマと全然違うでしょ?」 「わ、分かった!分かったからっ!!」 「よろしい♪」 ぱっ。 「…い、痛いだろうがっ!?」 「だから、選手だってギブアップするんじゃない。  痛くなかったら、いつまでも試合が終わらないでしょ?」 「……鬼。」 「………へー。」 きゅぴーん。 「…え?」 がしっ。 ぎりぎりぎりぎりぎりぎり。 「いだだだだだだだだだだだぁっ!?」 「ちなみに、コレはアキレス腱固め。  こっちの方が、電気アンマに見た目は近いかもね?」 「わ、分かった!よーく分かりましたっ!!  だから、技を解いてくれえっ!?」 ぱっ。 「…ぐはぁ。」 「……これに懲りたら、乙女に対して鬼、なんて言っちゃ駄目よ、雄真?」 くすくすと笑う準。 それに対して、碌に返事も出来ず、ぐったりとする俺。 ……くそう。 このままでいいのか、小日向雄真? 自分の彼女……かどうかは性別的にちょっと微妙だけど、見た目は女の子の 準を相手に、このままでは……男が廃るっ! 「隙アリっ!」 がしっ! 「きゃっ!?」 完全に油断していた準のスカートの中に、俺の足先を突っ込む。 そして、両手でそれぞれの足を掴む。 「ちょ、ちょっと雄真!?」 「男として、このまま負ける訳にはいかない。  だから……喰らえ、ハチで鍛えた電気アンマっ!!」 そのまま、突っ込んだ足を、細かく振動させる。 「あっ……こ、こら、雄真……あああっ!?」 「ふっふっふ…放課後、毎日の様にハチにやり続け、終いにはハチが失神するまで  鍛えられたこの電気アンマ……その威力を味わえっ!!」 「ば、馬鹿な事やってるんじゃ……ひゃああんっ!?」 言葉すら上手く言えず、そのまま俺の電気アンマを喰らい続ける準。 「…とは言え、やっぱりやり辛いなぁ。」 ハチはズボンだったけど、準はスカート。 つまりは、ショーツ越しに直接、準のアレに攻撃しているので…足先が あちこちに動いてしまうのだ。 それに…あまり力を入れすぎると、直接攻撃している分、マズイ気もするし。 「……少しゆっくりにするか。」 ペースと力を落とし、準のアレの根元から先っちょまでを、俺の足で押さえつける。 そのまま、小刻みに足先を動かす。 「…あっ……や、雄真っ…。」 「……うーん、難しいなぁ。」 ぐにぐに。 「だ、駄目っ……んぅっ!?」 「…こうか?いや、先っちょに重点を置いて……。」 ぐにぐに。 「…んっ……やぁっ……。」 「を、大分慣れてきた。そうか、ショーツの場合はこうすればいいのか…。」 ぐにぐにぐにぐに。 「ひゃんっ……あっ、あんっ……。」 「……あれ?」 …やけに踏みやすいと思ったら、なんか…準のアレ、大きくなってないか? 「……おや?」 ふと気が付いたら、準は顔を真っ赤にして、身体をびくびくと震わせていた。 髪は乱れ、口元からは涎が零れ落ちている。 「……えっと……やりすぎた?」 「………。」 俺の言葉にも、準の目は虚ろで、反応を示さない。 「…おーい、準?」 「……馬鹿。」 「何?声が小さくて、良く聞こえなかったんだけど……。」 「………雄真の、馬鹿ぁぁぁぁっ!」 ごしゃっ! 「ごべらっ!?」 見事なまでのフック。 俺は、あっさりとダウンさせられていた。 「……ゆ〜う〜ま〜。」 目の前には、顔を真っ赤にしたまま、俺を睨みつける準。 「わ、悪かった!  こう…ちょっと昔を思い出して、本気を出してしまったと言うか、なんと言うか…。」 「………。」 「…許しては、貰えそうに、無い?」 「……絶対に、許さないっ!!」 そのまま、準が俺に飛び掛ってきて……。 ぎゅっ。 「……え?」 「……馬鹿。」 俺に、抱き付いてきた。 そして、自分の身体を摺り寄せてくる。 「…雄真の所為で、あたし……我慢できなくなっちゃったじゃないの。」 潤んだ瞳で、俺を見上げる準。 「……だから、こうなった責任…ちゃんと取ってくれないと、許してあげないんだから。  …分かった、雄真?」 「……そうだな。  俺が悪いんだから、きちんと責任を取らないと、駄目だよな……。」 準の身体を抱きしめる。 「…部屋、行くか?」 「……駄目、我慢できない。  …抱いて。此処で、すぐに、あたしを……いっぱい、気持ち良くさせて。」 「……やれやれ、準はえっちだな。」 「…雄真も、もう大きくしてるじゃない。…分かるんだから。」 「そりゃあ……大好きな準に、こんなえっちなお願いされたら…そうなるだろ。」 「……雄真、大好き。」 「…ん。大好きだぞ、準。」 ……その後、テレビの砂嵐に混じって喘ぎ声が聞こえたり聞こえなかったりしたとか。