「……ふー。」 ちゃぽーん。 「…………ふー。」 ちゃぽーん。 「……ああもう落ち着かねぇっ。」 準の家の風呂場、その湯船の中で、俺――小日向雄真は、一人で身悶えていた。 「…落ち着け。単に風呂に入るだけなんだから。」 ……準と一緒に。 「……落ち着ける訳、無いよな…。」 今まで準の家の風呂は何度も借りている。…理由は聞くな。 だが…準と一緒に風呂に入る、って事は始めてなのだ。 …そりゃあ、準の裸は何度も見てる。見てるんだけど…。 「………ええいっ。」 ぱしゃり、とお湯を顔にかける。 …ふぅ。少し落ち着いた。 「そうだよな、良く考えたら男の付き合い、って奴なんだから。  変に考えるからいけないんだ。……よし、大丈夫!」 そんな風に自分に活を入れていた、丁度その時。 「………雄真、入ってもいい?」 「お、おう!」 からららら、と扉の開く音の方を見ると。 「おじゃま致します。……なんて、ね。」 髪を上に纏め、バスタオルで前を隠した準が。 「………。」 「…ど、どうしたの雄真?」 ……俺の心の安定は、あっさりと崩れ去った。 「な、何?あたしの顔に、何か付いてるの?」 「…いや、そう言う訳じゃ無いんだが……。」 …滅茶苦茶色っぽいぞ、準。 「…ま、いいわ。  とりあえず、あたしは身体を洗うから、雄真はゆっくり湯船で寛いでて。」 「ああ、そうさせて貰う。」 …とりあえず、再び精神を集中しよう。 風呂に入る前は『全然期待してないんだな?』なんて冗談を準に言ったが……このままでは、 俺自身が準にいけない事をしてしまいそうだ。 「……よいしょ、と。」 ふと聞こえた準の声に、無意識に反応してそちらを見る。 「…ぶふっ。」 其処には、俺に背を向けた状態で座り、お湯を身体にかけている準の姿が。 勿論、身体を洗う為にバスタオルは持ってない訳で……背中からお尻が丸見え。 「………すー、はー。」 とりあえず、色んなものを抑える為に深呼吸。 「〜♪」 そんな俺の心の中の葛藤など露知らず、準は鼻歌を歌いつつスポンジにボディーソープを泡立てている。 …こ、こいつは誘ってるのか?誘い受けって奴か? 「…それだったら、まだあっさりと堕ちれるんだけどな。」 「ん?雄真、何か言った?」 「いーや、別に。」 ……日頃はたっぷり誘惑する癖に、変なところで天然なんだよな、準。 きっとこの状況や俺の葛藤も、全然気づいてないに違いない。 「あー…そう言えば大丈夫かな、ハチの奴。」 たわいも無い話題を準に振る。 その間に精神を落ち着けようって寸法だ。 「うーん……駄目じゃない?」 「…んな事あっさりと言うなよ。」 「これが単なる飲み会なら、スピリタスなんて持ち出さないでじっくりと苛めてたんだけど…。」 「……それはそれで酷くないか?」 一瞬にして潰されるか、生かさず殺さずでずっと弄ばれるか。 …まあどっちにしても、ハチにとってはいつもの事か。 「だって……折角のクリスマスイブなのに。  ……大好きな雄真と、二人っきりで過ごしたいって思うのは…我侭?」 「っ…。」 顔をこちらに向け、上目遣いで見つめる準。 一瞬、頭が真っ白になったが…何とか耐えた。 「…まあ、今回だけは見逃してやろう。  ハチもきっと許してくれる筈だ。多分。」 「……ハチの場合は、まず自分が何時どうやって潰れたかすら覚えてないでしょうけどね。」 「言えてるな、それ。」 何度もそんな潰れ方を味わってるにも関わらず、次の飲み会の時も同じペースで飲んでるからなぁ…ハチ。 凄い奴なのか、それとも極度の馬鹿なのか…。 「んー…ねえ、雄真。」 「ん?」 目を向けると、スポンジを持って少し困った顔をした準が。 「スポンジだと、どうしても背中が上手に洗えなくて……。」 「…つまり?」 「……背中、洗ってくれない?」 ……なあ、準。 それは俺にケダモノになれって合図か?そうなのか? 「………そうだったら嬉しいんだけどな。」 「…え?」 「いやいや、なんでもない。  んじゃ、スポンジ貸してくれ。」 スポンジを受け取り、準の背後に座る。 「……何度見ても綺麗だよな、準の肌。」 「まあ、それ相当の気遣いと努力はしてるつもりだから。  乙女たる者、身も心も美しくなくっちゃね。」 「…相変わらず完璧超人だな。  っと……擦るの、これぐらいでいいか?」 「うん。」 ごしごしごし。 ごしごしごし。 「…こんなもんかな。」 「ありがと、雄真。  ……それじゃ、次は雄真の番。」 「……はい?」 言葉の意味が分からず呆けている間に、準は俺の手からスポンジを奪い取り。 「ほら、後ろ向いて。」 「…ああ、俺の背中を洗ってくれるって事か。」 「んー、まあそんな感じ。  さあお客さん、とっととあたしに背中を向けるっ。」 「おいおい…。」 半ば無理やりに、背中を向けさせられてしまった。 そして。 「……。」 きゅ。 ぴとっ。 「お、おい…準?」 「雄真の背中…やっぱり大きい。」 俺の胸に手を回し、背中に自分の頭を摺り寄せる準。 「いや、別に普通だと思うぞ?」 「ううん、そんな事ない。  やっぱり雄真は男の子なのよね……。」 「…いやまあ、実際男だし。」 「それに、実際の大きさだけじゃ無くて……雄真は、あたしを何時も優しく包み込んでくれるから。  雄真に抱きしめられると……幸せな気持ちになれるの。」 「……そっか。」 …良かった。 俺は、準をちゃんと幸せに出来ているらしい。 「………まあ、それだけじゃ終わらないってのが…玉に瑕、なんだけどね?」 「は?」 「…抱きしめられるだけじゃ我慢できなくて、もっと……雄真を、欲しくなっちゃうの。」 ちゅっ。ちゅっ。 背中に、キスの雨を降らせる準。 胸に回された手も、いつの間にかゆっくりと肌を擽るように蠢いていた。 「お、おい…?」 「……雄真が悪いんだから。  いつもだったら……雄真の方から、あたしを求めてくれるのに。」 かぷっ。 「くぁ…。」 肩に甘噛みされ、思わず声が出てしまう。 「…期待させるだけさせといて、今度はワザと焦らして……。  ……ホントに酷い人なんだから。」 「ちょ、ちょっと待て。別に俺はそんなつもりじゃ……。」 「だから……今度は、あたしが雄真を焦らしてあげる。」 そう言うと同時に、準の手が下に降り…。 「…うん。カチカチに硬くなってる。」 泡だらけの手が、俺のモノをゆっくりと撫で、扱く。 「ま、待てっ…。」 「…だーめ。  あたしを散々焦らしてくれた分、今度は雄真を苛めるんだから。……んっ。」 にちゃり、と言う音と共に、準の舌が俺の耳にねじ込まれる。 「う、うわっ!?」 「んふ……逃げちゃ駄目よ、雄真。」 ぎゅっ。 「うっ…。」 俺のモノを握り締め、もう片方の手で亀頭を弄ぶ。 あまりの気持ち良さに、俺の動きは止まってしまった。 「……うん、いい子いい子。」 「あ、あのなぁ…。」 「…もしかして、嫌だった?」 「………。」 準の問いに返す言葉の無い俺は、そのまま沈黙してしまった。 「……気持ち良かった?」 「……。」 こくり、と頷く。 「……えっち。」 「っ…。」 びくんっ。 耳元で囁かれ、吐息を吹き込まれる。 それだけで、俺のモノは面白いように反応してしまう。 「じゅ、準っ…。」 「…駄目よ。  今さら欲しくなっても……そう簡単には、あげないんだから。」 ぽたぽたぽた。 「な、何だ?」 背中に何かが零れ落ちる感触。 そして。 「…よいしょ、っと。」 ぴとっ。 俺の背中に密着する準の身体。 「それじゃお客さん、始めますねー。」 ぐいっ。ぐいっ。 準の身体が上下に動く。 それと同時に、準の手も上下に動き…結果的に、俺のモノを扱く事になってしまう。 「はっ……くぅっ…。」 「うーん……やっぱり胸が無いから、泡立ちが悪いわねー。」 「…な、何してるんだお前はっ。」 「何って…所謂、泡踊りと呼ばれてる奴かしら?  ……石鹸だと肌が荒れるから、最近はローションが多いらしいけど。」 「どうしてそんな知識を持ってるんだ、お前は……。」 「……。」 ぎゅっ。 「はうっ!?」 俺のモノが強めに握り締められる。 「…雄真を悦ばせたいから調べたに決まってるでしょ。……馬鹿っ。」 「す、すみませんでした渡良瀬様っ。  …ですから、どうか息子には寛大なご処置を……。」 「反省してる?」 「もうこれでもか、ってぐらいに反省しております。」 「……仕方ないわね。」 にちゃっ。にちゃっ。 「…それじゃ、雄真がはしたなくイクところを見せてくれれば、許してあげる。」 「何っ!?」 俺のモノを弄びながら、くすり、と笑う準。 「あら?雄真は反省してないのかしら?」 「……そ、それとこれとは別じゃないか?」 「…駄目。  いつもあたしが果てるのを見てるんだから、たまにはあたしが雄真の果てる表情を見ても、罰は当たらないわよね?」 「ぐっ……。」 …確かに、いつもは…準が果てるまで責めて、その顔を見てから、再び準が果てるまで責める…って事が多いけど。 「でも、お前は後ろに居るんだから…俺の顔を見ようにも、見る事なんて……。」 其処まで言って、俺はふと目の前を見る。 「……鏡!?」 「うふふ……湯船での雄真の葛藤、じっくりと見てたりして♪」 「ぐあああああっ!?」 は、恥ずかしい。滅茶苦茶恥ずかしいっ。 「あ、雄真ってば顔を真っ赤にして。  あーん、本当に雄真ってば可愛い〜♪」 「う、五月蝿いっ!見るんじゃ無いっ!!」 「えー、どうしてー?  こんな雄真、滅多に見れないじゃない。」 「だから見るなって言ってるんだっ!!」 「もう……雄真ってば本当に我侭なんだから。」 「無茶苦茶言うなっ!?」 ああもう、今すぐに逃げ出したい。 逃げ出したいけど……逃げれる訳が無い。 「…ま、からかうのはこれぐらいにして。」 「それじゃあ、無罪放免って事で……。」 「そんな訳無いでしょ。」 くにくに。 「うぁ…。」 再び先の方を刺激され、情けない声を出してしまう。 「……いっぱい気持ちよくなって。  そして、いっぱい白いの出してね……雄真。」 にちゃっ。 「くっ…。」 再び身体を背中に擦り付け、準が動き出す。 それと同時に、手は俺のモノを撫で回し。 「…大好きな雄真の、全てが見たいの。  だから……見せて。雄真がいっぱい射精しながら果てるところ、あたしに見せて。」 「準っ…。」 耳元に囁かれる。 ふと鏡を見ると、頬を赤く染め、妖艶に微笑む準と目があった。 「……ふふ。」 見られている。 俺がどんな情けない顔をしているかを、準に見られている。 「うん、ちゃんと見てるわ。雄真があたしの手で欲情してる…えっちな顔。」 「…だから、どうしてお前は俺の考えが……。」 「……愛してる雄真の事だもの。  だから……もう少し責めちゃえば、雄真がいっちゃう事だって、分かってるんだから。」 そう言った途端、準の手の責めが止まる。 「えっ…?」 「…焦らすって、言ったでしょ?」 くすくす笑いながら、俺の肩に準が顎を載せる。 「雄真ってば、そんなにびくびくって震わせちゃって……ちょっと触れば、果てちゃいそうね?」 「……其処まで持っていったのは、お前だろうがっ。」 「ま、そうなんだけどね。」 俺のモノから離れた手はゆっくりと胸元を撫で回し、耳元には準の囁き。 そして時々肩に甘噛みしたり、首筋に吸い付いたり。 「…ん。マーキング完了♪」 「……って、其処じゃ襟でも隠せない場所だろうが!」 「隠せる場所じゃ、マーキングの意味が無いでしょ?」 「学園生活に思いっきり支障が出るだろ。  ……それより前に、かーさんとすももに見つかったら洒落にならないぞ!?」 「大丈夫。  …洒落じゃ無くて、本気だから。」 鏡を通してみる、準の真剣な瞳。 その表情は、いつもの可愛い準でも、えっちな準でも無く。 「……今の準の顔を見ると、やっぱり男なんだなって思う。  凛々しくて、かっこいいぞ。」 「……えーと。  褒められてるんだとは思うんだけど、あたし的には微妙ねー。」 困った顔をする準。 でも、それも一瞬で。 「…ま、いいわ。  今ので、更にあたしに惚れてくれたみたいだし。」 「……よくもまあ、そんな自信満々に。」 「じゃあ、違うの?」 「…ノーコメントで。」 くそう。完全に思考を読まれてる。 「さて…それじゃ、そろそろ。」 きゅ。 びくんっ。 「くっ…。」 「…いかせて欲しいでしょ、雄真?」 再び俺のモノに手を添え、ゆっくりと扱きだす。 「雄真の先走りで、滑りがいいから…更に気持ちがいいんじゃない?」 「…どうして…っく、そう俺が…恥ずかしがる事をっ、言うかな…。」 「……誰かさんだって、あたしを恥ずかしがらせる癖に。」 わざと音を立てながら、扱くスピードを上げていく準。 それに比例して、俺の息も、準の息も荒くなっていく。 「ほらっ……そろそろ、いきそうでしょっ。」 「あ……ううっ。」 準の手の責めや背中に擦り付けられた肌だけじゃ無く、 吐息と香りまでもが俺を惑わし、狂わせていく。 「…雄真ってば、自分から腰を動かして。  ………えっち。」 「く、うぅっ……!」 準に指摘され、恥ずかしさから顔が真っ赤になる。 ……だけど、動くのを止める事が出来ない。 「……ね、雄真。  此処でまたお預けって言ったら……どうする?」 「なっ…!?」 …そんな。 此処でまたお預けなんてされたら……っ。 「ごめんってば。……だから、そんな縋るような目で見ないの。  ちゃんと、雄真をいかせてあげるから…。」 にちゃっ、にちゃっ。 「…だから、見せて。  雄真のえっちな顔、あたしにちゃんと見せてね?」 「あ、ああっ……見せる、見せるからっ……。」 準の問いに、反射的に肯定する。 …ああもう、なんでもしてやる。どうなってもいいから。 だから……。 「…ん、んんっ。」 手の動きと共に、背中に擦り付けられた準の身体の動きも、激しくなる。 「準っ……じゅんっ。」 「あっ…こ、コレ……あたしまでっ…。」 何か背中に当たってる気がするけど、そんな事はもうどうでもいい。 あと少し、あと少しで……。 「準っ…も、もう少しで…。」 「うん…うんっ。  いって、雄真っ。あたしに、雄真の全部を見せてっ。」 その言葉と同時に、準の舌が耳に再びねじ込まれる。 そして、俺のモノがきつめに握り締められて。 「う…ああっ!?」 びゅくんっ! 「う、あっ……。」 びゅくっ、びゅくんっ。 身体をがくがくと震わせながら、射精する。 その間も、準の手の動きは休まる事は無く俺を責め続けながら。 「…見てるわよ、雄真。  びゅくびゅくって射精してる雄真のはしたない顔……ちゃんと見てる。」 「ううっ…。」 そんな準の言葉さえ快楽となり、更に精液を放出していく。 びゅくっ……びゅくっ…びゅっ。 「……はぁ。」 短かったのか、それとも長かったのかは分からないけれど、 ようやく射精が終わり、俺は放心状態のまま吐息を吐いた。 「…見て、雄真。」 「…あ?」 「ほら、こんなにいっぱい出てる……。」 準の手を見ると、泡では無いもの……俺の精液で穢されていた。 「……ん。」 そして…さも当たり前かのように、手に付いた精液を舐め取っていく準。 俺はまだ呆然としながら、それを鏡を通じて見つめる。 「…苦い。」 「……だったら、舐めるの止めろよ。」 「……仕方ないでしょ。  苦いけど……何故か欲しくなるんだから。」 手の甲、手の平を精液を舐め取り…そして、指先はそのまましゃぶりつく。 「んっ…ちゅ、ちゅぱっ……。」 「……。」 な、なんと言うか……えろい。 舌の動きとか、しゃぶりつく時の音とか、表情とか……。 「……もう舐め終わっちゃった。」 「いや、そんな事言われても困るんだが…。」 徐々に冷静さを取り戻した俺は、準の台詞に言葉を返す。 …良く見たら、準の瞳がとろん、と潤んでるんだけど……。 ……そう言えば、さっき俺の背中に、何かが押し付けられてたような気がしたけど。 「…もしかして。」 …そう言う事なのか? 「なあ、準。」 「…ん?なあに?」 「……そろそろ、攻守交替の時間じゃないか?」 「…え?」 準が言葉の意味を考えている間に、俺は行動を起こす。 「ていっ!」 「きゃっ!?」 素早く振り向き、準の両手を掴んで自由を奪う。 「……やっぱりか。」 俺の見つめる先……準のモノは、びくびくと震えながら、勃起していた。 先っぽからは、透明な液体が溢れている。 「ちょ、ちょっと雄真!?」 「準……まさか、自分だけ責めておしまい、なんて思っては無いよなあ?」 にやり、と笑う。 「ま、待って雄真!」 「待たない。  俺が散々焦らされた分、今度は俺が準を焦らす番だよな?」 さて、どうやって準を苛めてやろうか。 やっぱり、さっきと一緒で鏡越しに顔を見つめながら言葉で苛めるか? それとも、前と後ろを同時に弄るか? いやいや、肝心なところは一切触らず、準がおねだりするまで知らん振りするってのも……。 「ち、違うのっ。」 「……違う?」 「あ、あのね……。」 真っ赤な顔のまま、準は上目遣いで俺を見つめ。 「出来れば、続きはベッドでして欲しいの。  ……やっぱり、ちゃんと雄真を感じたいから。雄真と、ひとつになりたいから……。」 「っ……!!」 ハンマーで殴られたような衝撃。 準の言葉に、俺は一瞬自分を失いそうになった。 「……駄目?」 「……駄目じゃない。駄目じゃないんだが……。」 ぐっ。 準を抱きしめる。 「…あ。」 「…今の言葉で、また元気になっちまった。分かるだろ。」 「うん……雄真の、あたしのお腹に当たって、びくびくしてる。  ………さっきより、熱くて、硬くなってる…。」 「…準のだって同じだろ。」 そっと準のモノに触れ、亀頭を撫で回す。 「あんっ!」 「…先走りがこんなに溢れて……トロトロじゃないか。」 指と指の間に出来た透明な糸を、準に見せ付ける。 「やぁっ……。」 「……こんなえっちな準を見せられたら、我慢できない。  もしかしたら…準の部屋に着いた途端、容赦無く襲い掛かるかもしれない。」 「…どんな風に?」 問いながら、準が俺のモノに手を這わす。 「そうだな……いきなり押し倒して、四つんばいにさせて後ろから入れちゃうとか。」 俺も再び準のモノを弄びつつ、お尻の方にも手を伸ばす。 「んっ……ゆうまぁっ。」 「…あれ?」 あっさり俺の指が、準のお尻の孔に飲み込まれる。 いや、確かにボディーソープの泡で多少は滑りやすいとは言え……これは。 「…準?」 「……お風呂…んっ、入る前に……準備してたの……あんっ。」 前と後ろを同時に責められながらも、準が俺に告げる。 「……だから遅かったのか。」 「…お風呂上がったら、すぐに抱いてもらえるようにって……。」 「あー…。」 ……準。 どうしてお前は、そう易々と俺の理性をぶち壊してくれるのか。 「…覚悟しろ。」 「え?」 「……準備出来てるなら、本当に手加減なんてしないからな。  部屋に入った瞬間……容赦無く犯してやる。」 ぎゅ、と強めに準を抱きしめる。 …俺のモノを押し付けるように。 「…うん。  いっぱい雄真を感じさせて。いっぱい抱いて。」 そして、準は抱きしめられたまま、俺の耳元に口を寄せて。 「……あたしを、犯して。」 小さく、呟いた。