「…ん……?」 朝、自室。 久しぶりの休日とあってぐっすりと眠っていた俺は、不思議な感覚で無理矢理目を覚まされた。 「…んー……。」 何と言うか……ぬるま湯に浸かってると言うか…吸われてると言うか……。 ちゅるっ…ちゅぱっ……。 あー…先っぽに絡み付いて……気持ちいいなぁ……。 「……って、待て。」 頭だけを傾け、その感覚のする方向を見ると。 もぞもぞ。 「……。」 布団の中でもぞもぞと動く謎の物体が。 そして、その謎の物体は腰の辺りで何かをしている……つーか。 ……ぶっちゃけ、おしゃぶりしてます。 でもって……こんな事をしてくれる悪戯好きの悪い子は、お嬢ちゃんしか思いつきません。 「……お仕置きが必要かな。」 きゅ。 布団越しに、お嬢ちゃんの頭に両手を添え…少しだけ力を入れる。 「……!」 頭を押さえられ、一瞬だけ布団の中のお嬢ちゃんはびっくりしたけれど。 「く…っ。」 今度はさっきより深く俺のモノを咥えこみ、動きを激しくした。 「…気持ち、いいよっ…。」 「……♪」 俺の言葉が嬉しかったのか、更にお嬢ちゃんの動きが激しくなる。 …う。 「……っ。」 俺が果てそうな事を、布団の中のお嬢ちゃんも感じたのだろう。 喉奥まで俺のモノを咥え、搾り取るように舌を絡みつかせてきた。 ……そして。 どくんっ! 「うぁっ……!」 「〜〜っ!?」 どくんっ、どくっ、どくっ。 お嬢ちゃんの口の中に、白濁を吐き出す。 そんな無茶を、お嬢ちゃんは受け入れ……流し込まれた俺の精液を、ゆっくりと飲み干していく。 どくっ…どくんっ、どくっ……。 「はぁ……。」 全てを出し切った俺は、小さく息を吐いた後……ゆっくりと、身体を起こす。 その間も、お嬢ちゃんはずっと俺のモノを口に含み、舌を絡めて嘗め回している。 「……ん?」 起きてみて気づいたけど、いつもより布団の膨らみが大きい。 って言うか……明らかにお嬢ちゃんのサイズじゃ……。 「…まさか。」 がばっ。 布団を捲ってみると、其処に居たのは。 「……す、鈴音っ!?」 「はむっ……んちゅっ……。」 パジャマ姿で、俺のモノに奉仕する鈴音。 それはお嬢ちゃんに比べ、たどたどしい部分があったけれど……。 「父様ぁ……ぺろっ。」 「うっ…。」 自分の娘を穢している……そんな背徳感を感じてしまい。 「あは……父様の、元気になった……。」 「あぅ…。」 節操の無い俺のモノは、あっという間に元気を取り戻してしまった。 「こ、こら、鈴音っ……。」 「あんなに出したのに……父様の、かちかちで……びくびくしてる……。」 俺の言葉を無視して、今度は手で扱きだす鈴音。 その表情は仄かに赤らみ、薄く笑みを浮かべている。 「ど、どうしたんだ、鈴音……。」 幾らなんでも、この鈴音はおかしい。 そりゃあ、俺とえっちな事をしようと誘う事は今までもあったが……こんなに乱れる事は無かった。 ……はっ。 「まさか……比良坂と同じ現象か?」 比良坂は、俺の血を啜ってえっちな状態になる事がある。…って言うか、今もそうなんだけど。 これは……その、鈴音バージョンって事か? 「…お、落ち着くんだ鈴音。今のお前は、比良坂と一緒で……。」 「…欲しいよ、父様……。」 ぐいっ。 どさっ。 「うをっ!?」 鈴音に胸を押され、俺はベッドに押し倒された。 そしてそのまま、鈴音は立ち上がり……。 「お、おいっ!?」 パジャマのズボンを脱ぎ捨てた鈴音は、俺のお腹を跨いで座り。 「見て、父様。  私……もう、こんなになっちゃってるよ…。」 「っ……。」 鈴音の穿いているピンクのショーツは……たっぷりと濡れていた。 「父様の精液、飲んだだけで……えっちな気分になっちゃったの。」 にちゃっ。 「うぁっ…。」 「ふふ……父様のココも、もっとえっちになってる……。」 後ろ手で俺のモノを扱く鈴音。 その気持ち良さに、俺は思わず声を上げてしまった。 「ね、父様……もっとえっちなコト、しよ?」 くいっ。 鈴音はもう片方の手で、濡れたショーツをずらす。 「ほら……私のココ、準備できてるよ…。」 そう言いながら、鈴音は膝立ちのままゆっくりと後ろへと下がる。 そして……。 「ま、待てっ!!」 「……えいっ。」 じゅぷっ! 「うあっ……!?」 「んくぅっ……!」 ……一気に腰を落とし、俺のモノを自分の中へと突き入れた。 「とう、さまっ……おっきいっ……。」 「うっ……くぅ…。」 容赦無く俺のモノを締め付けてくる鈴音。 勿論、本人にはそのつもりなんて無いのだろうけど……これは堪らない。 「鈴音っ……少し、力を抜け……。  これじゃ…すぐにっ……。」 「だ、だってっ……父様の、硬くて、凄いのっ……。」 ふるふると鈴音が頭を振る。 いつもは俺がリードしているから、こんな状況に対処出来ないのだろう。 「…ああもうっ。」 ぐいっ。 「ひゃっ!?」 鈴音の手を引っ張り、俺の方に引き倒す。 そして。 「落ち着け、鈴音……。」 そっと抱きしめ、頭を撫でる。 「ほら…俺は逃げたりしないぞ。  だから……ゆっくりと、慌てずに……。」 なでなで。 「父様ぁ……。」 「よしよし、いい子だ…。」 暫く頭を撫でてやるとようやく落ち着いてきたのか、鈴音の中の締め付けも少し緩む。 ……とは言え、それでも気を抜くと出してしまいそうなぐらい気持ちいいんだけど。 「…落ち着いたか?」 「…うん。」 「まったく……比良坂と一緒で、お前も暴走するとはなぁ……。」 「だ、だって……。  ……父様の精液を飲んだ所為で、こんなになるなんて思わないから……。」 真っ赤な顔で呟く鈴音。 まぁ……血は警戒してても、精液とは思わないよな…。 ……どっちも俺の体液ではあるけどさ。 「さて…それじゃあ、落ち着いたところで……。」 じゅぷっ。 「ひゃうっ…!」 鈴音の腰を捕まえ、一気に突き上げる。 「いきなり寝込みを襲った上に、人の意見を禄に聞かずにいけないコトをした悪い子には……  それ相当のお仕置きが必要だよな?」 「…お仕置き、してくれるんだ……。」 「……こら。嬉しそうな顔をするな。」 「私……父様になら、どんなコトをされても嬉しいから…。」 くすり。 「っ……。」 オンナの顔で、微笑を浮かべる鈴音。 …くそ。こんなところだけは比良坂にそっくりだ。 それでいて、俺に従順だって言うんだから……尚更性質が悪い。 「…興奮した?」 「…するかっ。」 「……父様の嘘吐き。  私の中に居る父様は……びくびくってして、素直に悦んでるのに。」 …もう一つ追加。 お嬢ちゃんの台詞回しまで学んでるから、もっと駄目だ。 ……これ以上は、俺も抑えられない。 「……鈴音。」 「……っ。」 俺はただ一言、鈴音の名前を呼ぶ。 「…いいんだな?  言っとくが……ここから先は、止められないぞ?」 「……うん。私……父様に愛して欲しい。  娘としても……そして、女としても。」 「……分かった。」 ――そして、暫く後。 「んにゅ…とうさまぁ……♪」 「やれやれ……。」 幸せそうに眠る鈴音に布団を被せる。 「しかし……朝から激しい目覚めになっちゃったなぁ……。」 セーブしたつもりだったんだけど……最後辺りは、半分気絶してたもんなぁ……鈴音の奴。 「……しかし、この事がばれたら……。」 「間違い無く惨殺ね……これ以上無いまでに。」 「いえ……心が壊れるまでネチネチと拷問じゃないですか?」 …………うわぁ。 なんか背後から、聞こえたらいけない声が聞こえるぞー。 「……えーと。  これは、ですね……。」 振り向けない。 振り向かなきゃいけないんだけど、振り向く勇気が出てこない。 「さて……何か言う事があるかしら、――さん?」 「お兄ちゃん……言い訳があるなら聞いてあげるよ?  ……聞くだけだけど。」 …聞くだけ、って時点で既に終わってます。 「あー……出来るなら、汚れても良い場所で惨殺なり拷問なりしていただけると  後の掃除が楽で有難いです。」 がっくりと項垂れつつ、二人の修羅に告げる。 「となると……風呂場ね。」 「そうですね……血塗れになっても掃除が楽ですから。」 「……了解です。」 …惨殺やら拷問やらに慣れてる自分も、どうなんだろうなぁ……。 そんな事を考えつつ、俺は二人の方へ振り向く。 すると。 「……は?」 其処に居たのは……何故かくすくすと笑う比良坂とお嬢ちゃんが。 「お兄ちゃん、やっぱり騙されたー♪」 ぎゅっ。 「うをっ!?」 「えへへ……吃驚したでしょ?」 俺の腕を取るお嬢ちゃん。 「えっと……どう言う事?」 「…相変わらず鈍感なのね、――さんは。」 きゅ。 お嬢ちゃんと同じように、もう一方の腕を取る比良坂。 「少なくとも、今から惨殺や拷問をする訳では無いのは確かね。」 「じゃ、じゃあ…?」 「ふふ……。」 かぷっ。 「うぁ…。」 比良坂に首筋を甘噛みされる。 …って、これって。 「まさか……鈴音だけを可愛がって終わり、とは言わせなくてよ?」 「今度は、わたしと比良坂さんでえっちなお兄ちゃんにお仕置きしちゃうんだもんっ♪」 なでなで。 「ちょ、お嬢ちゃんっ……!」 「もう……あれだけ鈴音ちゃんにえっちな事をしたのに、まだ懲りてないのかな?」 パジャマの上からゆっくりと擦りつつ、上目遣いで見つめてくるお嬢ちゃん。 …それ、思いっきり逆効果です。 なでなで。 「ひゃんっ!?」 突然、お嬢ちゃんが小さく悲鳴を上げる。 理由は簡単。 「やんっ…お兄ちゃんっ……。」 「ふっふっふ……素直にお仕置きされたりなんてしないぞ、お嬢ちゃん?」 俺がお嬢ちゃんのスカートの中に手を入れ、ショーツ越しに悪戯してるから。 「んっ…お尻……触っちゃ、駄目だよ……。」 「…じゃあ、こっちならいいのかな?」 くちゅり。 「あんっ……!」 「あれ?既に濡れてるんだけど?」 「あぅ……。」 俺の言葉に、顔を真っ赤にするお嬢ちゃん。 ……もしかして。 「覗いてる間に、興奮しちゃったとか?」 「そ、そんな事無いもんっ。  ケダモノなお兄ちゃんに可愛がられるのを期待なんてしてないもんっ。」 「……なるほど。そう言う事なら……。」 ちゅぷっ。 「ひゃうっ!?」 「お嬢ちゃんが素直になるまで、ココをかき回してあげる。」 くちゅくちゅ。 「んあっ……そこ、グリグリしちゃ……っ!」 ナカに入れた指をゆっくりと動かす度に、お嬢ちゃんが身体を震わせる。 完全に俺に身体を預け、されるがままの状態。 うむ……我ながら、今日も鬼畜だ。 「そして……ていっ!」 ぐいっ。 「きゃっ!?」 片手はお嬢ちゃんを弄びつつ、俺はいきなり比良坂の腰に手を回し抱き寄せる。 「い、いきなり何を……んぅっ!?」 「ん…。」 そしてそのまま無理やりに唇を重ね、舌を捻じ込む。 「んっ、んむっ……。」 最初は目を見開き、抵抗の素振りを見せていた比良坂だったけれど。 「ん……。」 手を比良坂の頭に回し、ゆっくりと髪を撫でている内に…その抵抗もあっさりと無くなり。 「…は、ぁ。」 唇が離れると同時に、俺に身体を預けてきた。 「…この、ケダモノ。」 精一杯の虚勢を張り、俺を睨みつける比良坂。 だが、顔は真っ赤だし瞳は潤んでるし……ぶっちゃけ、誘ってるようにしか見えません。 「悪かったな、ケダモノで。  でも…そうさせるのはお前なんだからな、比良坂?」 「……馬鹿。」 きゅ。 パジャマを掴みながら更に顔を赤く染め、そっぽを向く比良坂。 ……だから、そんな仕草が更に俺を狂わせるって分かって無いのか? 「勿論……お嬢ちゃんも俺をケダモノにさせてるんだよ?」 くちゅり。 「ひぁっ……。」 お嬢ちゃんのナカから指を抜き、お嬢ちゃんの肩を抱く。 「おにいちゃぁんっ……。」 泣きそうな表情で、俺を見上げるお嬢ちゃん。 ……まあ、イク寸前でワザと止めたからなぁ。 「と言う訳で……二人にはこれから、俺をケダモノにさせた責任を取ってもらいます。  ……反論や拒否があるなら、今だったら間に合うよ?」 素晴らしく紳士的な俺の言葉。 それに対し、二人の反応はと言うと。 「…お兄ちゃんの、イジワル。」 「……鬼畜。変態。ケダモノ。」 「はっはっは……俺、ちょっと凹むよ?」 ……俺、そんなに酷い奴だったかなぁ。 「わたしが『もう無理』って言っても、優しく犯して……いっぱいびゅくびゅくって出しちゃう癖に。」 「…私の『贄』である事を忘れ、容赦無く中を穢す事に喜びを覚えてる癖に。」 「……こほん。まあそんな事もあった気がしないでもないかな。」 歳の所為か、忘れっぽくなったし。うん、覚えて無いなぁ。はっはっは。 「まあ、兎に角。  こんな俺だけど……今から二人を愛してもいいかな?」 「「っ……。」」 ちょっとだけ真面目に言葉を紡ぐと、二人とも顔を真っ赤に染めて。 「…うん。  鈴音ちゃんに負けないぐらい、いっぱい愛してね……お兄ちゃん。」 「……まあ、――さんがどうしてもと言うのなら……仕方無いわね。」 素直なお嬢ちゃんと、素直じゃ無い比良坂。 …うん、いつも通りだ。 でもって。 「くっ…!」 「んくぅっ……!」 びゅくっ。びゅるっ。びゅくんっ。 「あ……また、こんなに……っ。」 身体を震わせる比良坂を逃がさぬよう、少し強めに抱きしめる。 「…この、ケダモノ……。」 「……五月蝿い。  こんなにえっちで可愛い女を前にして、ケダモノにならない方がおかしい。」 「……馬鹿。」 かぷり。 照れ隠しの為に、俺の首筋に噛み付く比良坂。 「そんな下らない事を言う――さんには、『罰』を与えなくては。」 「……どんな?」 「……。」 きゅ。 比良坂の腕が背中に回り、俺を抱きしめる。 「私が良いと言うまで、このままでいなさい。」 「……本当に素直じゃ無いのな、お前。」 「…失礼な。」 「でも……そんな部分もひっくるめて、大好きなんだけどな。」 「〜〜っ!」 茹蛸のように真っ赤になる比良坂の顔。 ……ああもう、本当に可愛い奴め。 「……あっ。」 「……ごめん。  比良坂が可愛すぎて……また欲しくなった。」 節操無く大きくなった俺のモノが、比良坂の太腿に触れる。 「…えっち。馬鹿。ケダモノ。」 そう言いながらも、比良坂はくすり、と微笑み。 「…仕方が無いから、今日ぐらいは――さんの好きにさせてあげるわ。」 「……ありがと。」 『何時ものお言葉』を比良坂からいただいた俺は、再び比良坂を――。 がぶり。 「あの、お嬢ちゃん……割と痛いんですけど。」 「むーっ。」 背後から俺の肩に噛み付いたお嬢ちゃんに突っ込みを入れる。 「わたしの事を放っておいて、比良坂さんばかり構ってるお兄ちゃんが悪いんだもんっ。」 「そんな事言われましても……。」 「…――さんに犯され、無様に気を失った貴女が悪いんでしょう、小娘?」 ぎゅっ。 「わぷっ…。」 「ふふ…やはり――さんの相手を出来るのは、私だけと言う事よ。」 俺を抱き寄せ、胸元に導く比良坂。 その状態で、にやり、とお嬢ちゃんに笑みを浮かべる。 「そ、そんな事を言ったら…最初にお兄ちゃんに可愛がられて気絶したのは  そっちじゃ無いですかっ!」 「……あれは少し休んでいただけよ。失礼な。」 「…いや、あれはどう見たって気を失って……。」 「……――さん?」 「……休んでただけかもな。うん。」 至近距離で睨まれ、あっさりと屈する俺。 相変わらず駄目駄目です。 「…お兄ちゃん?」 じろり。 「ええっと、その……。」 比良坂を立てればお嬢ちゃんに睨まれ。 「――さん……まさか、小娘の肩を持つとは言わないわよね?」 じろり。 お嬢ちゃんの味方をしようとすれば比良坂の機嫌を損ねる。 ……むむむむむ。 「……ああもう、まどろっこしいっ!!」 ぐいっ。 「「きゃっ!?」」 二人の手を掴み、そのまま引き倒す。 「お、お兄ちゃんっ!?」 「――さんっ!?」 「こうなったら、二人とも同時にえっちな事してやる。  それならどっちも文句無いだろ?」 むにゅん。 むにっ。 「んんっ……。」 「あっ……。」 ゆっくりと二人の胸を揉みながら問いかける。 「それとも……喧嘩両成敗って事で、えっちな事を無しにしちゃってもいいんだけど?」 「「……。」」 俺の言葉に、二人とも暫く黙った後。 「…比良坂さん。  今日のところは、寛大に許してあげない事も無いですよ?」 「……――さんに感謝する事ね、小娘。  今日だけは、見逃してあげるわ。」 …二人とも、こういう時だけは息がバッチリ合ってるんだよなぁ。 ……ま、いいか。 「んじゃ、お話も纏まったようだし……。」 「…お兄ちゃんっ……。」 「――さん……っ。」 ……結局。 久しぶりの休日は、一歩も家から出ないで終わったのだった。