・リナエンド後のお話。 「…そういえば、ミュウってずっとダンジョンに  閉じ込められてたんだよね?」 「…うん。そうだけど?」 「……その…辛くなかった?」 「…えっと…。」 「…リナ。辛かったに決まってるだろ。  そんな質問するなよ。」 「…あ、ごめんなさい、ミュウ…。」 「ううん、いいの。気にしないで。」 にっこり。 「……騙されるなよ二人とも。」 「「…へ?」」 「な、何…沙耶ちゃん…。」 「ダンジョンから解放された時、コイツとカイト…  もう一人の閉じ込められてた奴だけど…。」 「きゃーきゃーきゃーっ!沙耶ちゃん、言っちゃ  駄目ーっ!?」 ごしゃっ。←神の左手。 ぎぃんっ。←グレートソードでガード 「ちぃっ!相変わらずとんでもない攻撃だな…ミュウ。」 「沙耶ちゃんが余計な事言おうとするからでしょっ。」 「本当の事言って何が悪いっ!  だいたい、カイトが干からびる寸前まで消耗してたのは  お前がずーっとねだってたからじゃないか!」 「だって、ダンジョンから出れなくて、不安になって、  カイト君が優しく抱きしめてくれて、そうしたら  そんな気持ちになるのは全然不思議じゃないよっ!」 「………もしかして、ミュウってすっごく…エッチ?」 「…いや、干からびるって…想像も出来ないな。」 ・斎香エンド後のお話。 「…もしもし?えーと、ファルネーゼの会長を…。  あ、じーさんか。いや、ちょっとお願いが…。」 「…んにゃあ…ゆーきさん…。」 「……正直、先輩のおねだりが凄すぎて、冒険に  支障が出てるんだが…何とかならないか?  ……無理。絶対無理。今のペースだったら…  1週間以内に、俺は腹上死するぞ…。」 「…ユウキさんっ。」 きゅっ。 「せ、先輩!?もう寝ちゃったんじゃ!?」 「…だって、目を覚ましたら、私の隣にユウキさん  居ないんですもの…。」 「いやその、ちょっと…電話をしようと…。」 「駄目ですよユウキちゃん、斎香おねえさんから  勝手に離れちゃ…ね?」 「せ、先輩、今電話中だから、その呼び名は…。  …ああじーさん切ろうとするなってゆーかマジで  何とかしてくれっ!?」 「あら、お爺様とお電話中だったのですか?」 「い、いや、ちょっと相談事を…。」 「でしたら、斎香おねえさんが聞いてあげます。  さ、こっちでゆっくりと、ユウキちゃんの  お話…聞いてあげますよ?」 「せ、先輩、ちょ、また胸!?」 「あらあら、こっちのユウキちゃんはとっても  元気ですね…。」 「せ、先輩…あうっ…。」 ぷつっ。つー、つー、つー…。 ・ルーシーエンド後のお話。 「…ユウキ。」 「ん、何だルーシー?」 「…実は、今まで黙っていた事があります。」 「……黙っていた事?」 「はい。とても恐ろしい事です。」 「…まさか、ディー神への供物が足りなかった  とかっ!?」 ぎゅっ。 「…ゆ、ユウキ…大丈夫です。私はもう、何とも  ありません。」 「…そうか。良かった…。」 「……でも、その、抱きしめられるのは嬉しいので、  もう少し…ぎゅっ、と…。」 「…ん。ぎゅっ、と、だな?」 ぎゅーっ。 「………んふ、幸せです…。」 「…で、話がそれたんだが…。」 「そうでした。  実は…とんでもない事を思い出したんです。」 「…過去の記憶か?」 「はい。それもとんでもない記憶です。」 「…どんなのだ?」 「魔王候補の女の子とS級冒険者と考古学の権威と  某光陵学園のスカウト教師が、実は一人の男に  抱かれていたと言う記憶です。」 「…………は?」 「いえ、ですから、魔王候補とS級冒険者と  考古学の権威と某光陵学園のスカウト教師が  美味しく食べられちゃっていたと言う記憶です。」 「………………。  …そりゃあ、確かに色々と恐ろしい事になりそうな  記憶だな…。」 「まぁ、ツケを払うのはその男でしょうから、私達には  何も問題無い訳ですが。」 「…ま、そうだな。  ……さて、そろそろ学園に戻ろうか?  荷物まとめなきゃいけないし。」 「そうですね。そろそろ戻りましょう。  …ユウキ、帰りも抱っこしてもらえますか?」 「…俺の部屋まで連れて行っちゃうけど?」 「……まぁ、その…了承、です。」 「…えーと、何で学校が半壊してるんだ?」 「……ニィさん、無事だと良いのですが。」 ・フィルエンド後のお話。 「…ところでフィル。」 「ん、なーにユウキ?」 「一体何処まで覚えてるんだ?」 「その…手帳に書いてある事全部だよ?」 「あ、まあそりゃそうだけど…っ!?」 ずさっ。 「ま、まさかっ…!?」 「ふふふ、何かな、ユウキ『お兄ちゃん』?」 どきーん。 「フィル、手帳返せ。今すぐ返せ。」 「いいよ?  でも…全部、しっかり覚えてるよボク。  ……ねえ、ユウキ。」 「な、何だ…?」 「…ストッキング、また履こうか?」 どきーん。 「い、いや、べ、別に…アレはその、何だ…。」 「ふぅーん…そう言う事言うなら、コスプレで  色々してあげようかと思ったけど、それも  やめちゃおっかなー。」 どきーん。 「………フィル。つまりは、全部覚えてると。」 「うんっ。  …だから、その…。  ………いいよ、ユウキお兄ちゃん?」 「……おいで、フィリス。」 「……お兄ちゃん…。」 ばたんっ。 「さーて、ナツミの突撃お宅訪問なのさーっ!!」 「…ふぃ、フィリスっ!」 「おにいちゃああんっ!」 「本日は転校生の薙原…ユウキ………。」 「………。」 「………。」 「…ごめんなのさ。」 ぱたん。 「ちょ、ちょっと待てナツミーっ!?」