・ちょっと一息「ハーレムモードのユウキ君は」 「えっと、先輩…?」 「はい、何ですかユウキさん?」 「いや、別に先輩だけじゃ無いんだけど…。  …その格好、何?」 「…ハーレム用衣装ですが?」 「…ハーレム用衣装って、何だそりゃ…。」 「やだなぁユウキ、ハーレムって言ったら、ハーレムだよ?」 「…女だけの楽園。男は一人が基本。」 「いやそんな事は知ってるんだけど…そこじゃ無くて。  何で3人ともそんな格好してるのかなぁ、って…。」 「…ハーレムですから。当たり前です。」 「もーっ、ユウキが今回ハーレムシナリオだって聞いたから、斎香に頼んで  衣装を準備して貰ったのにー。」 「もしかして、気に入りませんでしたか…ユウキさん?」 「いや、衣装にも先輩達にも全然不満は無いんだけど…。」 「…うっうっうっ。」 「…あそこで給食着着て泣いてるリナは…何してるんだ?」 「…ハーレムですから。ソレも当たり前です。」 「ルーシー、何かリナに恨みでもあるのか?」 「いえ?ただ、ハーレムではリナさんは給食着を着て泣く運命にあるのです。  これはすでに決定している事ですから。」 「…そ、そうなのか…。  んで、これからの俺の予定ってどうなってたっけ…?」 「えっと…ボクの話は前回通ってるから、ボクのイベントは今回は無いよ。  …でも、エッチな事だったら…何時でもいいからね、ユウキ。」 「…え、あ、おう…。  …ええっと、じゃあ、ルーシーの方は?」 「そうですね…ディー神への供物をちょこっと足りない状況にしないと  今回はいけませんので、これ以上のイベントは無いです。」 「そっか、じゃあルーシーの方も問題無しか。」 「……ユウキ。」 「ん?」 「…その、エッチな事でしたら…何時でも大丈夫ですよ。」 「…まぁ、それは、徐々にって事で…。  ええっと、じゃあ、先輩は?」 「リカルドのクーデターを待ちなので、後はゆっくり時間を待つだけです。  …と言う事は、後は何をしていても大丈夫そうですね、ユウキさん?」 「ええっと、何でにじり寄ってくるんでしょうか先輩?  …あ、フィルとルーシー?何、何でお前達まで?」 「サイカだけなんてずるいー。ボクも頑張るもん。」 「…ユウキの特殊性癖に耐えられるのは私です。さ、ユウキ、お好きなように  どうぞ?」 「えっと、さり気無く無茶苦茶な事言わないルーシー。  って、ちょ、ちょっと先輩!?」 「うふふ、さぁユウキちゃん?斎香おねえさんにご挨拶ですよ。」 「むぅっ、サイカ、独り占めは駄目だよ!」 「斎香さん、独占は良くありません。」 「…って、いい加減にこっち気づけあんた達はーっ!?」 「…いえ、気づいてはいましたよリナさん。無視していただけです。」 「余計に悪いでしょルーシーっ!!」 「いや、何と言うか…今のこの状況だと無視した方が良いのかと思ったんだが…  違うのか?」 「違うわよっ!ユウキも変だって思うなら何とかしてよっ!」 「いや、何とかって言われても…どーすりゃいい?」 「ええっと…例えば、『リナもこっちに来い』とか『おいで、リナ』とか、  いろいろあるでしょ?」 「つまり、リナも、ユウキにご奉仕したいの?」 「え?いや、ええっと…その、別に、そう言うつもりじゃ…。」 「なら、その格好でも問題無いですよねリナさん?  …さぁユウキちゃん、斎香おねえさんと遊びましょうね?」 「だから、無視しないでよみんなしてーっ!?」 「えーと、とりあえずリナは構って欲しいのか?」 「…まぁ、その、…うん。」 「じゃあ…とりあえず、その格好は不味いだろう。  …先輩、リナ用の衣装って無いの?」 「…一応、ありますけど…着せちゃうんですか?」 「いや、着せないとって言うよりは、ジャージ+給食着はあまりにもかわいそうだと  思っただけで…。」 「ユウキってば、優しいんだから。  …でも、それもユウキの良い所だから、仕方無いよね。」 「ユウキさんにちゃんと感謝して下さいリナさん。  …こちらが衣装です。」 ぱさっ。 「…ええっ!?こ、こんなにきわどい衣装なのっ!?」 「…こりゃまた、随分ときわどいなぁ…。」 「『リナさんはメインヒロインなんだから、コレぐらい大丈夫』と上の方から指示がありましたので、  かなりきわどい衣装になってます。」 「良かったね、リナ。ボク、ちょっと羨ましいかも。」 「…そもそも、フィルさんには着れないと思いますが。主に胸の辺りとか。」 「ぐっ…ルーシーだって、着れないでしょっ?」 「ええ、全く着れませんね。  …ですが、ユウキはぺチャパイ貧乳も好みらしいですから、ノープロブレムです。」 「いや、別に胸の大きさは確かに気にしないけど、その言い方はなんか嫌だなぁ…。」 「ともかく、リナさん用の衣装はコレしかありません。  …どうしますか、リナさん?」 「ううっ…着ないって言ったら、またさっきの格好なのよね?」 「うん。他に衣装無いよ?」 「……はぁ、仕方無いか。分かったわよ、着ればいいんでしょ着れば!  多少エッチだろうがエロティズムだろうが着てやるわよ!」 ひょいっ。 「あ、更衣室はこちらです。どうぞ、リナさん。」 「ありがとルーシー。じゃ、ちょっと着替えてくるわね。」 「…あれ、そう言えばリナの予定はどうなってるんだろ?」 「リナさんは…確か、学園祭の時に『ドッツ』が襲ってくる事になっていませんでしたか?」 「ああ、そうなってたような気がするけど…今回って、確かアゼルが来るんだよな。  …それじゃ、速攻でケリ付いちゃうけど…どうするつもりだろうなぁ。」 「でも、それはそれでいいんじゃないの?リナも大変な目に合わなくて済むし、  ユウキも楽出来るよ?」 「…それだと、リナさんの告白のイベントが無くなってしまうのでは?」 「あ。…そりゃ不味いな。  …うーん、こりゃちょっとクリスに相談しないと駄目かもな。」 「…そうですね。後でファルネーゼASの方に相談してみましょう。」 「そうだな。  …所で、リナはまだ着替え終わらないのか?」 「………気になりますか、ユウキ?」 「そりゃ、気になるかって言われたら気になるけど…。」 「そんなユウキに、このアイテムをどうぞ。」 「…ん?水晶玉?」 「この水晶玉を覗くと、更衣室の中が見えるようになってます。  覗き見水晶です。これでリナさんを視姦し放題ですよ、ユウキ。」 「…ぶっ!?  い、いや、それは不味いだろルーシー…。」 「おや、見たくありませんかユウキ?」 「………ノーコメントで。」 「…ユウキのエッチ。スケベ。」 「仕方ありませんよフィルさん。ユウキさんだけで無く、男の人は覗くと言う行為に  興奮してしまうものですから。」 「あの、そんな変なフォローもちょっと…先輩。」 「…あら、違いましたか?私のレオタード姿をこっそり覗き見してたユウキちゃん?」 「……参りました先輩。勘弁して下さい。」 「はい。素直に謝ったから、許してあげます♪」 「…で、結局覗くのユウキ?」 「……いや、止めておこう。みんなと違って、リナは間違いなく知った瞬間に  俺を滅殺するだろうからなぁ…。」 「ふぅーん、私ってそんなに怖い存在なんだぁ。」 「そりゃあもう。謝ったら許してくれる先輩や、押し切れるフィル、アブノーマルでも  受け入れてくれるルーシーと違って、リナはウブでネンネのお子ちゃまだからな…。」 「…そのお子ちゃまな人に、二人ががりで襲い掛かったりダンジョン内でエッチしたのは  何処の誰だったかしらね…ユウキ?」 「………何時の間に背後にいらっしゃったんでしょうかリナさん?」 「…アンタが先輩に謝ってた辺りから居たわよ。  で、私は他の3人と違ってユウキを滅殺しちゃうんだぁ…へぇ…。」 ごごごごごごごごごご。 「…いや、ほら、な?  リナ、せっかくそんな派手で露出度の高いエッチな衣装着てるんだし…。  流血沙汰は良くないと思うぞ?」 「あら、大丈夫よユウキ。私がそんな流血沙汰なんてすると思ったの?」 にっこり。 「…そ、そうだよな。幾らなんでもそれは無いよな。」 「勿論よ。だって…。」 「…だって?」 「肉片も、残さないわよ。…覚悟しなさい、ユウキ?」 同時刻、ファルネーゼAS。 「…を、茶柱だ。」 「お前もかドッツ。私もだ。」 「あら、偶然ね。私も茶柱立ったわよ?」 「あ、先輩達もですか?僕も茶柱立ったんですよ。」 「…ふむ、日頃の行いの賜物だな。今日はきっと良い事があるだろう。」 「良い事は否定しねえけど、日頃の行いって…良かったかボス?」 「……ドッツ、そこは突っ込んじゃ駄目よ。」 「ええっと、それじゃフォローになってませんよお二人とも…。」